精神障害と発達障害の違い

精神障害や発達障害という言葉がメディアでも登場しますが、両者の違いを理解できていますか?両者を同じようなものと思っている人もいるでしょう。しかし両者には違いが見られます。ここでは精神障害と発達障害の違いについてみていきます。

発達障害は脳の病気

発達障害とは一言で言ってしまうと、人間関係をうまく構築できない病気です。このため友達ができなかったり、仕事が長続きしなかったりします。発達障害は脳の病気で生まれつきの疾患です。

発達障害をそのまま放置していても、自然治癒することはまずないです。障がい良好な人間関係を築けなくなります。しかし適切な治療を行えば、問題が改善する可能性があります。

一方精神障害とは後天的な要因によって引き起こされます。器質的や遺伝的問題が原因の場合もありますが、心理的因子をはじめとした外的要因で発症します。ですから生まれつきで発症することは少ないです。

症状の違い

発達障害と精神障害とでは症状にも違いが見られます。発達障害の場合、脳の以上でスキルの習得がほかと比較して遅い傾向が見られます。言語を話すなどの習得が周りの子供よりも遅くなりがちです。

また人間関係をうまく構築できないのも発達障害の典型的症状です。コミュニケーション機能が伴っていない、他人と協調して動けないなどの症状です。

精神障害の場合、生まれつきではなく成長していくとともに発症します。幻聴や妄想にとらわれてしまうのは代表的な症状の一つです。コカインなどの薬物摂取による影響も考えられます。

また双極性感情障害と言って、気分が高揚したり落ち込んだり両極端な状況が行ったり来たりする症状もあります。さらに普通の人はどうとも思わないような事柄に対して強い恐怖を覚える障害を抱えている人もいます。

発症時期が異なる

発達障害の場合、脳の疾患のため早い段階で判明することが多いです。多くの人が1歳児検診や3歳児検診の時に保健師に指摘されるといわれています。

一方精神障害は種類によって発症はまちまちです。うつ病は中年、統合失調症は青年期に発症することが多いといわれています。

精神障害と発達障害の違いまとめ

世間一般的には発達障害と精神障害は混同されがちです。しかし発達障害は生まれつき、精神障害は後天的な傾向があります。発達障害も精神障害も、医療機関で適切に治療すればうまく付き合っていくこともできるかもしれません。自分がどのような疾患を抱えているか正確に把握して、今後の対策を検討しましょう。