弁当と交通

日本はで鉄道を中心に交通網が発展してきましたのでそれにともなって弁当も存在してきました。明治時代に駅で売られるようになったお弁当「駅弁」の数は、いま全国に2000とも3000ともいわれ、幕の内弁当、おすしのほか、各地の名産品を使った郷土色豊かなお弁当が味を競い合っています。お弁当箱は一人前一回分の食事としてごはんと数種類のおかずが入るコンパクトな器です。食事の容器として、古くはカシワ、ホオ、ササの葉、タケの皮などを利用しました。その後、木製の容器が作られました。また、地方によってタケやヤナギで編んだり、薄い木の板を曲げて作ったふたつきの容器などが作られ、いまも工芸品として生産されています。かつて列車が駅に着くと、プラットフォームで待っていたお弁当屋さんが、お弁当を入れた箱を肩から下げて列車の窓越しにお弁当を売りに来ました。いまは鉄道もスピード化し、新幹線や特急列車等の窓の開かない電車が増えたため、停車駅の窓から駅弁を買う楽しみは失われましたが、駅の売店や車内販売で買う駅弁は、日本人にとって列車の旅の楽しみの一つです。また、社内でたべるビュッフェもその車窓から見える風景とともに贅沢な時間を楽しめることから、今でも根強い人気があります。